
市場動向
ステーブルコインのパイロットプロジェクト、規模拡大で停滞
PYMNTS.com2026年4月6日
サマリー
ステーブルコインは正当性を獲得しつつありますが、多くの高評価プロジェクトが規制障壁、需要不足、実社会での採用不足により停滞しています。技術的な実現可能性だけでは不十分であり、規制、機関、ユーザー間の連携が重要です。ステーブルコインは既存の金融インフラに選択的に組み込まれ、主にB2B、財務、決済のユースケースで活用されています。
解説
ステーブルコインは機関投資家向け金融に統合されつつありますが、多くのパイロットプロジェクトが規模拡大に至らず停滞しています。その原因は、規制上の障壁、市場の需要不足、実社会での採用が進まないことなどが挙げられます。Meta社のDiem(旧Libra)は、グローバルなデジタル通貨ネットワークを目指しましたが、規制当局からの強い反発により2022年にプロジェクトが放棄されました。Meta社のデジタルウォレットNoviもDiemの失敗後に閉鎖されました。National Australia BankのAUDNは、国境を越えた決済や炭素クレジット市場向けに2023年に開始されましたが、需要不足のため2024年に中止されました。Wells Fargoは2019年にブロックチェーンベースの「デジタルキャッシュ」を内部で試験運用しましたが、広く展開されるには至っていません。JPMorganのJPM Coinは成功事例として挙げられますが、その利用は主に機関投資家間の内部決済に限定されています。IBMのWorld WireはStellarブロックチェーン上で国境を越えた決済を目指しましたが、十分な採用には至りませんでした。これらの事例は、ステーブルコインが金融システムを根本的に変革するという当初の期待には及ばず、既存の金融構造に選択的に吸収されている現状を示しています。
日本市場への影響
本記事は海外の動向を扱っており、日本市場への直接的な言及はありません。しかし、海外でのステーブルコインのパイロットプロジェクトが、規制、需要、実用化の課題に直面している現状は、日本国内でステーブルコインの導入や普及を進める上での参考となります。特に、技術的な実現可能性だけでなく、規制当局との連携、市場ニーズの把握、そして既存金融システムとの調和が重要であるという点は、日本におけるステーブルコインの発展戦略を考える上で示唆を与えます。
元記事
Mapping the Digital Dollar Graveyard of Failed Stablecoin Pilots - PYMNTS.com
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